屋根の上のワンちゃん。


ここ一ヶ月、地震原発で鹿児島に住んでいても
杞憂に近い不安が襲ってくる。
困るのは放射性物質は「とても怖いもの」だというのは
分るのだが、色も匂いも、何に混ざっているのかもわからず
食べたからといって、枝野さんお得意の「直ちに」反応が
おこらず、じわじわ蝕まれていくかもしれないところだ。
私は想像力だけは逞しいので、自分や友達、その友達遠くの知人
まで大丈夫なのかと心配してしまう。
それでインターネットを通じて色々と文章を発掘してしまう。
おまけに正直の前に馬鹿のつく信じやすい性格なので
情に訴える情報があるとすぐに信じてしまう。
原発爆発後読んで大変に心を動かされた文章が、どうもデマらしいと言う
文章を読んで、本当に困惑した。


今まで見た事のない怖いもの。
今まで聞いたことのないベクレルやシーベルトいう数字
国やマスコミ、東電が的を得ず、本当に知りたい事を教えてくれないこと。
かといって知ってどうなるかという無力感。
いっそのことテレビもネットも読まずに、
いつもどおり暮した方がいいのだろうか。
これから作られる川内の原発も反対しても止められないのだろうか?
いつのまにか何もかもうやむやになって、
20年後に急増する白血病や癌患者の一員になるのだろうか。
たとえ立ち向かってもきっと壁の前で割れる卵になるだろう。
等等延々と考え続けている。
考えたって権力も人脈もない私のような人間(おまけに思考力もない)
に何ができるのだろうか?


昨日はネットで反原発のような番組を見て、熱い気持ちになった。
今知りたいことを明確に提示され未来のビジョンを見せられて
飛びつきそうになった。
しかしこれがもし先日読んだ文章のように
誰かによって操作されたものであったら
と思うと、上手くいえないが、流された屋根にのって
三週間海を漂っていたあのワンちゃんみたいな気持ちになった。